家づくりポリシー

2011年11月18日 金曜日

耐震補強の価値

近年、大震災の影響や近い将来起きる大地震の可能性が高いことなどから、
木造の既存の住宅の耐震性を見直すことが必須の課題となってきました。

先日も、現場で年季の入った大工と話していたのは、「昔と耐震の考え方が変わったよね」ということ。

具体的には、基礎や鉄筋の入れ方、筋違の方向や耐力壁の強さや材料の選択の違いなど。
長年やってきたからこそ、比較できて、よりいい方法を選び取ることができるのだと思います。


いろんな事故や事件、天災を教訓として、建築基準法をはじめとして、それまでの構造や耐震の考えを国レベルで見直し、
法律や条例を改正、追加したりするのですから、それまでと違った基準が生まれるのは当然のこと。
結果として、改正前と後の建築物の基準も変わってくるのです。

具体的にいいますと、まず現在「新耐震」といわれるの基本的な耐震基準の建築基準法は昭和56年に出来ました。
その後、平成12年に改正がありました。近く、また改正が考えられます。

ですので、いつごろ、つまりいつの時点の法律で建物が新築されたかどうか、で建築物の耐震基準が大まかに区分されてきます。
もし、皆さんの住宅がこれらの節目をはさんでいるようでしたら、一度耐震診断を受けてみてください。
昔診断を受けているようでも、基準が変わっていることも考えられますので、再度診断した場合に結果が変わってくる可能性もあります。

先月耐震調査・診断をしたお宅では、その数年前に診断を受けて耐震補強をされていたのですが、補強の計算基準が甘い部分が見られました。補強設計の考えは何通りもありますが、計算基準は同じでないとなりません。
診断に慣れた専門家でないとそれをみつけるのも難しいのですが、一般には評点の点数でしか判断はしにくいので見過ぎされていることもあるのかもしれません。

今、全国で「木造住宅の耐震をしましょう!」として各行政で助成金事業となっている住宅の対象は、昭和55年以前の建物が多いです(行政により多少基準が異なります)。

いつの時点でも、耐震補強はなるべく早いうちにされることをお勧めします。
ただ、耐震補強は万能ではありません。「想定」がもとになっているからです。
では、価値がないのかというと、決してそうではありません。
建物の倒壊を防ぎ、一瞬、一秒でも避難時間を長くとるために、また周囲の避難経路を確保できるよう減災のためにも、
大いなる価値があることなのです。

その意味では、壁の軸を強くするだけではなく、基礎のひびや屋根や外壁や雨どいなどを直すことも
「耐震補強」の小さな要素の一つと捉えて手を入れていきたいものです。



投稿者 目黒区の一級建築士事務所オリガミックアーキテクチャー

アクセス


大きな地図で見る住所
東京都目黒区中町2-4-11
最寄駅
東急東横線 祐天寺駅
電話受付時間
平日・土曜
10:00~19:00
※平日都合がつかない方は、お気軽にご相談ください
定休日
日曜

お問い合わせ 詳しくはこちら