『住まいの語録』

2012年6月21日 木曜日

縄張り争い

 "敷地の広さや建物の配置を、実際の地面に縄を張ってみて確かめることを地縄張りという。お隣と境界線を争ったり、顔役の勢力範囲を広めようとする縄張り争いはここから出た。
 境界線は、境界点を結んだ直線で求めていくので、境界点の石やブロック標で確認し、もし無いときは隣人や、道路側は役所との立ち合いで決める。うやむやにしておいて、長年の間にこじれてしまうと、双方にもっともも言いぶんができてしまって、埒(らち)があかないことも多い。埒とは境界のことだ。
 測量技師によって測量図を作成し、それに基づいて建物の正確な位置寸法を決定する。面積計算は、三角測量による境界点を結んだ三角形に分解し、これを水平に投影した面積を合計して求める。水平投影面積だから、斜面の方が少し広く使えることになる。
 実際に測ってみると、法務局出張所にある地籍図より広めのことが多いが、売買は登記面積で(※1)、建築は実際の面積で行なう。
 設計図を実地にあてはめる地縄張りは、設計図ではうまくいっているように思えても、改めて現地に立ってみると立木や眺望、隣家との関係、庭や出入口、方位など若干動かしたくなる修正を行なって最終的な決定を下すのである。しかし斜線などの法規(※2)や、軒の出など、お互いに縄張りを侵さないのはもちろんのことだ。"(茶谷正洋『すまいの語録』より抜粋、※は今回の注釈)

<注記>
※1:土地売買の際の契約によっては、測量後に補正を行ない、実測面積で行なうこともある。
※2:一般に斜線規制と言われるものは、敷地が面する前面道路や隣接する河川・公園、隣地境界との距離、用途地域などにより建物の高さが制限される規制のこと。制限値が一定の勾配によることから、斜線制限と呼ぶことが多いが、建物のある位置における高さの制限を示す。

投稿者 目黒区の一級建築士事務所オリガミックアーキテクチャー

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