調査

2017年1月25日 水曜日

耐震性を高めたリフォーム工事の件(その1)

「リフォームで耐震性が弱まることがある?」=リフォームに建築士が必要な理由


昨年、驚いたことがありました。 ホームページを見てご相談に伺った住宅の現地調査での事でした。
ご自分達で新築をされたというのに、また築半年で一度リフォームされているのに、さらに小さいリフォームをしたい、との事でした。
そのお話も驚きましたが、現地で重ねて驚いたことには、その前のリフォームで耐震上必要な耐力壁が1箇所なくなっているのが判った事です。

耐震壁のはずだったそこは、可愛らしく造作した、素通しの内壁窓になっていました。。。。

これは新築時の図面を拝見して現状と照合してわかること(現地でもおおよそ予想がついたので図面を見せてもらいました)なのですが、
リフォームの業者さんは「この壁に窓を開けて欲しい」というお客様のご要望に際し、それがこの家の耐震性を損なうことになるとは気にしていなかった、というわけです。

私のように新築時の図面(構造図)を見せてほしいとは言われなかった、と。(私は大抵元の図面を見せてもらうことにしています。)
「リフォーム業者さんには建築士さんがいなかったんでしょうね」と聞けば、いえ、確か二級建築士さんでしたよ、と。それなら尚更疑問です。
なぜなら(私見ですが)二級はビルや高層マンションなどを扱える一級と違い、木造住宅を中心とした比較的小規模な建築物を対象とした建築士の資格だからです。
だから木造が身近なはず、木構造も判っていて然るべき、と印象を持っていました。
なので、知らぬ業者とはいえ、前のリフォームでは正しい建築士の仕事が成されていなかったと認めざると得ませんでした。

などと自分の中で反芻し、かといって、お客様を不安にさせてばかりいられません。
「リフォーム業者さん、この壁取るの大変じゃなかったですか?」と取りあえず聞いてみました。

「そうなんです。とても苦労してました。」 当然です。耐力壁、撤去することがあるとはだれも思っていませんから。頑丈に造っているはずなのです。

でも、撤去してしまったのですね。。。。残念です。
内窓を造る=壁を一部壊す=耐力壁を一部撤去する=耐震性が低下する、という図です。 ここでついでにお客様に申し上げなくてはならない事も気付きました。

現在、法律で新築住宅には必ず瑕疵保険という保険に加入することになっており、設計図書・工事に関して検査も義務付けられています。
簡単に言いますと、雨水侵入する恐れのある部分(屋根・外壁・窓廻り等)と構造には10年保証が付いているのです。
更にくだけていえば、10年以内にここらに損傷がありましたら、そこの改修工事費は保証会社から補填されるということです(上限内)。
つまり、必要な耐震壁を自ら撤去してしまったら10年を待たず既に保証の対象外となってしまっています。
勿体ない事です。しかし、その事実を、指摘してくれる人もいません。 ここが、実は盲点だと思うのです。


今回この件に関してお客様に申し上げた事。
「詳しい計算をしてみないと大丈夫とは言えませんが、場所と数量から言ってすぐ手当しないといけないという状況ではありません(※)。
が、今後ここをリフォームする際には是非、ここかほかの部分でもいいので、耐震補強をしてください。それが出来る業者に頼んでください。」

あとで、なぜ気付くことが出来たのか?と客観的に考えてみました。
決して出来上がりのデザインだけではない、目に見えないところにも力を入れている部分です。 (このうち、1~5はリフォームに必要なことです。6.は建築主様のご理解に専門的アドバイスをプラス。)

1.現役の建築士
2.木造住宅の経験
3.リフォーム経験
4.施工経験
5.耐震性重視
6.瑕疵保険・火災保険・地震保険の制度理解と知識、処理実績

国・各都道府県市区町村の行政からの助成金・補助金制度や住宅の保険など、手間の多い事務仕事は一般に建築士から敬遠されがちですが、実はお客様が一番知りたいことでもあります。
制度は年度によって条件が変更になったりすることもあり、苦慮しておりますが、毎年、対応致しております。(⇒「使える助成金・補助金の件」へ。) ※なお、物件・現場状況により異なります。

昔のリフォーム、もしやということがあればお問合せください。


投稿者 目黒区の一級建築士事務所オリガミックアーキテクチャー

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